まったく新しい形のドリッパー「KG90」を使ったバリスタが、2019 United States Brewers Cup というドリップの大会で優勝したそうです。
面白そうなので、このドリッパーについて詳しく見てみましょう。
ソース記事はこちら。
記事によれば、開発者はKaley Gann さん。カンザスシティの Messenger Cofee co のカフェオペレーティングマネージャーです。
KG90ドリッパーはこんな形。
写真出典:the Pitch
これに、カリタ・ウェーブドリッパーに使用するような、底が平らになったペーパーをセットして使う模様。
その特徴をまとめると
- 従来よりも底面の面積が広い、平底のペーパーが使用できる
- 蓄熱性が高く、ニオイ移りのない陶器製
- 側面が垂直
ドリッパーと言うと「1つ穴/3つ穴」という感じで、「穴を開ける」思想が基本でしたが、このKG90はまったく逆で、底面全体を開放し、フィルターが落ちていかない最低限の支えを架けるという考え方です。
この構造によって、抽出液は垂直に、速く流れます。
豆を従来よりも細かく挽くことで、風味や複雑な味わいをより強く抽出しながらも、雑味が出ないうちに落としきり、クリアに仕上げる効果を狙っているようです。
陶器メーカーのConvival Productionと協力して量産に向けた開発を進めていて、近々、一般消費者向けに発売開始する予定とのこと。
個人的にはドリッパーに関する「リブがこうだから蒸らしが云々・・・」という類の議論はあんまり言ってる意味が分からなくて、結局自分で使ってみて結果を見るしかないと考えています。
そういう意味ではこの「KG90」は、大会で優勝という結果を出しているわけなので、試しに使ってみたいかなという興味は惹かれます。
ただ、陶器で持ち手が無いと熱くなりそうなのと、スカートが無いとサーバーのサイズ感がシビアになりそうだなとは思います。