こちらのイベントに参加してきました。
内容
日時:2018年10月1日 19:00〜21:00
場所:オフィス「天窓」
コーヒー提供:羽田裕明さん(尾道でコーヒー屋開業準備中)
カレー提供:山城さくらさん
趣旨:
コーヒーを楽しむにあたって「川上:品種や産地、焙煎」はよく問題にされるが、もっとも川下である「抽出後、口に触れるまで」が問題にされることは少なく、セオリーもない。
コーヒーショップのテイクアウトでは、味わいを邪魔してしまう紙やプラスチックのカップが当たり前のように使われているが、それではもったいない。
陶器・磁器さまざまな器でのテイスティングを通じ、コーヒーを楽しむのに適した器の形を探っていきたい。
(おいしいカレーで腹ごしらえをしながら)
というイベントでした。
コーヒーのイベントというと、講師から参加者に、持っている知識を提供するという形が一般的だと思います。
しかし今回の企画にはあらかじめ用意された答えは無く、参加者と一緒に答えを探っていこうというスタンス。
用意された器はなんと29種!
とても全部は試せませんが、気になったものからどんどん手に取り、試してみるというスタイルでした。
参加者はコーヒーマニアばかりでなく様々な人が集まっていたので、「川下」であるコーヒーショップの環境に近く、そういう意味でも有意義だったと思います。
所感
参加者それぞれの感想は、かなり割れました(!)
陶器か磁器か、釉薬処理の有無、厚さや形状などによって、たしかに味わいが「変わる」ということは全員が感じましたが、どれを好ましいと思うかは人によって差があるようでした。
また、「お気に入りのカップだから美味しく感じるのだ」という身も蓋もない意見も出されましたが、これも間違いなく真実ではあると思います。
したがって、「各人が自分の好みを把握して、自分にとってベストのカップを手に入れ、できればそれをマイカップとして持ち歩けるといいね」というような結論に、今回は着地しました。
私個人の感想
私がいちばん好きだったのは前列左から3番目の、黄色いやつです。
飲み口は狭くなっている物、またはチューリップ型のものが良い
このような形のほうが、カップの中に香りが溜まって、飲むときに感じやすいような気がしました。
コーヒーから湯気が立つくらいに熱い状態だと、顕著です。
薄手のものが好き
薄手のもののほうが、コーヒーの温度も感じられて好きでした。
厚手の器はやはり口に触れたときに存在感があって、何割かは「器を味わっている」ような気持ちになりました。
(お気に入りの器であれば、これもプラスになるのかもしれませんが)
また、陶器でもザラザラした感触のものは味わいを邪魔するかなと予想していたのですが、薄手のものであれば気にならなかったです。
磁器は良くも悪くも「邪魔をしない」
ツルッとした質感の磁器は、コーヒーそのままの味を伝えてくれるように感じました。
一方陶器は、コーヒーの良さを引き立てるものと、それを打ち消すもの、どちらも存在するようでした。
やはり見た目や質感が個性的なものほど、その傾向が強いようです。
以上、私個人の感想でした。
正直、今まで器にはたいしてこだわっていなかったし、ここまで味に影響するものだとも思っていませんでした。
とても良い発見でした。
しかし、自分の理想の器に出会うまでの道のりは、長くなりそうだとも感じています。かなり奥が深く、一筋縄ではいかないです。
今後
今回、コーヒーの提供をして下さった羽田さんが、尾道でコーヒー店『sans title』の開業準備中です。
これから古い建物を改装して店にするそうです。作業に参加してみたい人は、フォローしておきましょう。
記事中の写真は、こちらのお三方が撮影されたのを使わせて頂きました。ありがとうございました。
ふじさきもとしさん