近所の業務スーパーに「オリーブポマスオイル」っていうのが売っていて、私は、これ単純にオリーブオイルの一種だと思ってました。
「豆腐」のなかの「木綿豆腐」のような。「うどん」のなかの「讃岐うどん」のような。
でも気になって調べてみたらどうやら違うらしい。
オリーブオイルの分類
オリーブの実に化学的な処理を加えずに、物理的に搾ったオイルのうち、欠点が少なく、そのまま食用に適するものは「バージンオイル」と呼ばれます。
そのなかでも、含有成分と風味によって
・エキストラバージンオイル
・ファインバージンオイル
・オーディナリーバージンオイル
とグレード分けされます。
欠陥があり、そのまま食用にできないものは
・ランパンテオイル
と呼ばれます。
このランパンテオイルに、脱臭・脱酸・脱色といった処理を加え、さらにバージンオイルとブレンドしたものを
・ピュアオイル
と呼び、食用として販売できるようになります。
ただし、このブレンド比率については基準がありません。
たとえ1%でもバージンオイルを混ぜていればピュアオイルを名乗れる、というのが現状です。
ピュアオイルのなかでも味や値段に差があるのはブレンド比率が原因かもしれませんね。
オリーブオイルの分類は、以上です。
オリーブポマスオイルについて
ところで、オリーブポマスオイルは、上で触れたオイルたちとは成り立ちが違います。
ポマスオイルは、オリーブの実からオイルを搾ったあとの、「絞りカス」から、溶剤を用いて更に抽出したオイルです。
オリーブポマスオイルは、安全なのか
ここで気になるのが「溶剤」という言葉です。
くわしくは分からないけれども、一見して飲んではいけなそうな気配がプンプンします。
オリーブオイルに関しては、情報不足
オリーブポマスオイルの精製に使われる溶剤が何なのか、ざっと調べた限りではよく分かりませんでした。
またその安全性についても、不安だという意見は多いですが具体的にどのような危険があるのかは分かりませんでした。
ネット情報だけでなく文献に当たってみて、何か分かったら追記します。
精油で使われる溶剤
オリーブポマスオイル以外の油の精製においては、「溶剤」がごく普通に使われている事実があります。
ごま油、大豆油、菜種油などの採油の際には、「ヘキサン」という溶剤が使われているそうです。(もちろんこれらの油のなかにも圧搾だけのものもありますが、溶剤抽出の方が効率が良いので、特に安価な油は溶剤抽出が多いようです)
このヘキサン、劇薬だそうですが、沸点が70℃と低い。
油の精製過程で200℃以上に加熱するので、ヘキサンはすべて蒸発してしまうと言われています。
そうは言われても、素人はなんか間違いがあったら大変だとか、不安な気持ちになっちまうけども。
ただ、オリーブポマスオイルにビビるのであれば、安いサラダ油やごま油にもビビる必要がある、と言えると思います。
オリーブオイルの場合、溶剤抽出したものは「ポマスオイル」と書いてあって見分けがつくので、むしろタチの良い方かもしれませんね。
オリーブポマスオイルは、おいしいのか
ところで搾りカスから生まれたポマス君は、おいしいのか? というのも気になるところです。
というわけで近所の業務スーパーで買ってきました。
味見してみます。
うーん・・・・
先入観によるものでしょうが、プラスチックを感じさせる香りがします。
でも口に入れると、オリーブオイルらしい味はします。(苦くて辛いバージンオイルの味じゃなくて、ありふれたピュアオイルの味ね。)
しかしあくまで味が「ある」っていうだけで、「おいしい」という感想は、不思議なくらい生まれないです。
舌触りが、なんだか水っぽいです。
まとめ
オリーブポマスオイルが安全なのかどうなのかは、よく分からない。まあたぶん安全。
しかし少なくとも美味しくはないので、私はおすすめしません。
どうせオリーブオイルなんてそんなにドバドバ使うものでもないし、それなりに良いやつを1本持っとけばいいかなと思います。
ちぎったレタスにそれなりの塩と、それなりのオリーブオイルをかければ、そのへんのドレッシングに負けないくらい上手いです。
それなりのオリーブオイル
それなりの塩
良かったら塩についての記事も読んでみて。